「暑さ寒さも彼岸まで」とはよく言ったものです。朝晩は一枚羽織るものが欲しくなる気候になりました。日中も日差しを避ければさらりと爽やかでいい気持ちです。
昨日は和田山のお墓参りに行ってきました。85歳の父と83歳の叔母が宝塚から来て、私と次男は播但線で行きました。
私は日々不特定多数の人が出入りする職場で相談業務をしており、もし父にコロナをうつしたら大変と実家に帰るのを控えています。お墓参りで外で会うならあまり心配いらないだろうと思いました。
私たちの方が先に着いて掃除をしているところに、父と叔母がえっちらおっちら歩いてきました。二人とも年相応に老いてきていますが、4時間もかけてお墓参りに来る元気はまだあるのが幸いです。特急を使えばもう少し楽なのに、頑固にローカル線に乗ってきます。
父と会うのは2月以来。叔母とは昨年12月以来です。ゆっくり話もしたいのですが、一緒に食事をするリスクを考えると今はちょっと無理かなと思います。父は来年数えで88歳、米寿です。その頃には叔母や妹たちの家族や我が家の子どもたちも一緒にお祝いができたらと願っています。
そんなわけで、父と叔母の顔を見てお墓参りもそこそこに、私と次男は竹田城跡へ向かいました。
この時期の竹田城跡は雲海が見られることで有名です。雲海に浮かぶ山頂の石垣は写真でも知られていて、その姿が「天空の城」と言われ、また日本のマチュピチュなどとも称されています。
和田山からはJR播但線で一駅。まずは腹ごしらえをと、前もって調べていた駅裏の蕎麦屋「伊とう」へ。手打ちにこだわった蕎麦でメニューもいろいろありました。私は城の里そばをいただきました。山菜やシイタケの含め煮やつくだ煮などがたっぷり載っていました。麺は手打ちらしいふんわりとした食感が美味しかったです。
腹ごしらえをした後、天空の城情報館で予習をし、いざ竹田城跡を目指します。
竹田城跡は標高353.7mの山頂に位置し、駅前からでる天空バスで上り降車後徒歩20分、または駅の北側からの3本の登山道を登るしかありません。車の場合も駐車場から徒歩40分歩くかバスを使います。なかなか上ることができない秘境感も竹田城跡の魅力です。
足腰のしっかりしているうちでないと行けないと思い、今回駅裏登山道を登って行くことにしました。
登山道は0.9km、所要時間40分ですが、なかなか大変でした。とにかくひたすら登りで、汗がだらだら出てぜいぜいはあはあ、日ごろの運動不足が身に沁みました。でも、山頂に開ける景色は本当に素晴らしく、風が気持ち良くて頑張った甲斐があったと思いました。
実は36年前に一度行っていますが、その時はほとんど訪れる人もいない静かな城跡で、今のようにマイカー規制もしていないので間近まで車で上がりました。城跡は全く手が入っておらず、順路もなくどこでも自由に見学できる状態でした。
今は本当にたくさんの人が見学に訪れており、ガイドの方もいらっしゃって説明を聞くことができます。写真で見るような雲海は年に20日ほどしか出ないという事で、シャッターチャンスを狙ってもなかなか巡り合えないのかもしれません。
ちなみに雲海に浮かぶ竹田城跡の写真は向かいの立雲峡から撮ります。立雲峡には桜が植えられていて、春には竹田城跡から見る桜が美しいそうです。