2021年2月28日日曜日

花森安治『暮しの手帖』の絵と神戸(神戸ゆかりの美術館)

 


 5週間ぶりに診察に行きました。体調は最近少し気になることがあるのですが、手話通訳者養成講座を修了したことや4月からの仕事の契約更新、実家の片付けの手伝いや父を迎える準備のことなど報告がたくさんあったので、話しそびれてしまいました。

 陽射しはあるものの気温は低く冷たい風が吹いていました。季節は冬と春の間を行き来しています。木々の芽吹きもまだ先のようです。

 神戸に行ったら寄りたい展覧会がありました。『暮しの手帖』の初代編集長、花森安治の描いた表紙絵を中心に、花森の生涯と『暮しの手帖』の仕事を振り返る企画です。

 雑誌『暮しの手帖』は私が字を読めるようになったころ身近にありました。本を読むのが何より好きな子どもだった私。月に一冊買ってもらえる本や学校の図書室から借りる本では飽き足らず、親の本棚にある読めそうな本を引っ張り出しては読んでいました。中でもお気に入りだったのが『暮しの手帖』でした。

 まず表紙が素敵。中を開くと裁縫や料理やDIYの記事、エッセイ、そして毎号楽しみだったのが藤城清治の影絵のついた物語のページでした。花森の絵は表紙だけでなく、軽い線描のイラストがエッセイに添えられていたりして、その絵も好きでした。

 展覧会で改めて花森安治の描いた表紙絵や花森のデザインした写真による表紙を見て、戦後間もない時代に、こんなに美しくて豊かなイマジネーションがどこから出てきたのだろうと思いました。本当に懐かしくて、子供のころの憧れをありありと思い出しました。

 『暮しの手帖』は幼い私の心に美しいものへの憧れを育てたに違いありません。

 実は我が家には『暮しの手帖』のバックナンバーがかなり揃っています。ずいぶん前に処分するという人から譲ってもらいました。1984年ごろから現在までは自身で買っています。箱に詰めて押し入れにしまっているのですが、場所があれば本棚に並べておきたいところです。

 神戸ゆかりの美術館は六甲アイランドにあり、三宮からは30分ほどかかり行きにくいのですが、頑張って足を延ばして良かったです。

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